price-margin-simulator
EC販売の価格・粗利を、仕入原価・送料・モール手数料・ポイント・クーポン・広告費・決済手数料・返品ロス込みで一括試算するスキル。「粗利を計算して」「この値段で売って利益出る?」「損益分岐値引率は?」「価格を下げたら粗利どうなる?」「ポイント原資込みで試算」「モール別に粗利比較」「セール時の粗利」「価格弾力性」「値下げシミュレーション」など、価格戦略の意思決定に必要な粗利試算に対応。楽天/Amazon/Yahoo!ショッピング/Shopify対応。※Amazon手数料・FBA手数料に特化した精密試算は別スキル `amazon-profit-fee-checker`、送料無料閾値の設計は `free-shipping-threshold-calculator`、セット商品の粗利設計は `bundle-set-product-planner`、在庫処分時のシナリオ別損益は `deadstock-clearance-planner`。 【ALSEL独自スキル】株式会社ALSEL が、19年・5,000社超の EC 支援で得たノウハウをもとに開発したオリジナルスキルです。
SKILL.md 本文
価格・粗利シミュレータースキル
概要
EC販売の粗利を、仕入原価・送料・モール手数料・ポイント原資・クーポン原資・キャンペーン原資・広告費・決済手数料・返品ロス・梱包資材費・出荷工数まで含めた完全版コスト構造で試算する。値引きシナリオ・モール別シナリオ・価格弾力性まで含めて意思決定支援する。
「粗利率=販売価格−仕入原価」のような単純計算では実態と乖離するため、本スキルは販売価格×率で発生する変動コストを正確に展開して試算する。
★最重要原則
コスト項目には「販売価格×率」で発生するものが多い(モール手数料/ポイント/広告費/決済手数料/返品ロス)。値引き時はこれらの分子も同時に減るため、損益分岐値引率の計算は連立方程式で解く必要がある。 単純に「全コスト÷販売価格」では誤算する。
知識ベース
| トピック | 参照先 |
|---|---|
| 完全版粗利式・損益分岐値引率・価格弾力性・検算例3本(化粧品/低粗利アパレル/家電) | references/calculations.md |
| 楽天/Amazon/Yahoo!/Shopify/ネクストエンジンのコスト構造・モール間比較 | references/mall-cost-structure.md |
| 価格戦略(プレミアム/競合追従/ロスリーダー/LTV型) | references/pricing-strategy.md |
| ジャンル別実例 | references/examples.md |
主要な要点のみ本ファイルに記載。詳細は references/ を参照。
処理フロー
Step 1:入力情報の整理
必須項目:
- 販売価格
- 仕入原価
- 送料原価(送料込みプランの場合)
- モール手数料率
- ポイント原資率
- 広告費率(または実績ROAS)
任意項目:
- キャンペーン原資率(セール時)
- クーポン使用率×クーポン額
- 決済手数料率
- 返品率×返品損失率
- 梱包資材費(1注文あたり)
- ピッキング・出荷工数費(1注文あたり)
- その他固定費按分
Step 2:完全版粗利の計算
粗利 = 販売価格
− 仕入原価
− 送料原価
− モール手数料(販売価格×手数料率)
− ポイント原資(販売価格×ポイント率)
− キャンペーン原資(販売価格×期間中追加原資率)
− クーポン原資(クーポン使用率×クーポン額)
− 広告費(売上÷ROAS または 販売価格×広告費率)
− 決済手数料(販売価格×決済手数料率)
− 返品ロス(販売価格×返品率×返品損失率)
− 梱包資材費
− その他固定費按分
粗利率 = 粗利 ÷ 販売価格
Step 3:損益分岐値引率の計算(連立方程式)
値引き後販売価格をxとして、変動コスト率の合計をrとすると:
粗利 = x(1 − r) − 固定コスト
損益分岐:x(1 − r) = 固定コスト
x = 固定コスト ÷ (1 − r)
損益分岐値引率 = (元価格 − x) ÷ 元価格
例:元価格3,800円、変動コスト率合計22.5%(手数料8%+ポイント3%+クーポン1%+広告6%+決済3%+返品1.5%)、固定コスト1,780円(仕入1,200+送料500+梱包80)
→ x = 1,780 ÷ (1 − 0.225) = 1,780 ÷ 0.775 = 2,297円 → 損益分岐値引率 = (3,800 − 2,297) ÷ 3,800 = 39.6%
Step 4:値引きシナリオ表の作成
| 値引率 | 価格 | 粗利 | 粗利率 |
|---|---|---|---|
| 0% | |||
| 10% | |||
| 20% | |||
| 30% | |||
| 損益分岐 | 0 | 0% |
Step 5:モール別比較(任意)
references/mall-cost-structure.md の典型値で:
| モール | 手数料計 | ポイント/キャンペーン | 合計コスト率 |
|---|---|---|---|
| 楽天(通常) | 7% | 3% | 約10% |
| 楽天(セール) | 7% | 8〜10% | 約15〜17% |
| Amazon | 8〜15% | 0% | 8〜15% |
| Yahoo!(通常) | 0% | 5% | 5% |
| Yahoo!(PayPay) | 0% | 10〜15% | 10〜15% |
| Shopify | 3.5%(決済のみ) | 0% | 3.5% |
Step 6:価格弾力性チェック(任意)
必要販売数増加率 = 元の粗利 ÷ 値引き後の粗利 − 1
例:元粗利1,165円、10%値引き後粗利871円 → 必要増加率 = 1,165 ÷ 871 − 1 = 33.8%
値引き後の粗利で総粗利を維持するには販売数が33.8%増える必要。一般的な化粧品で10%値引きの販売増は5〜15%程度のため、粗利減少を覚悟するか別の集客効果(新規獲得LTV)で正当化する必要。
Step 7:推奨価格と注意点
- 損益分岐値引率より浅い値引きを推奨
- 二重価格表示は8週間ルール(実販売実績)
- ポイント・クーポン併用時の実効値引率を計算
代表例(検算済み)
例:化粧品美容液 楽天通常時の粗利試算
前提:
- 販売価格3,800円、仕入原価1,200円
- 送料原価500円(送料込み)
- 楽天手数料率8%、ポイント原資3%
- クーポン原資1%(使用率20%×クーポン5%)
- 広告費率6%、決済手数料3%、返品率3%×返品損失率50%(=1.5%)
- 梱包資材費80円
コスト積み上げ:
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 販売価格 | 3,800 |
| 仕入原価 | −1,200 |
| 送料原価 | −500 |
| モール手数料(3,800×8%) | −304 |
| ポイント原資(3,800×3%) | −114 |
| クーポン原資(3,800×1%) | −38 |
| 広告費(3,800×6%) | −228 |
| 決済手数料(3,800×3%) | −114 |
| 返品ロス(3,800×3%×50%) | −57 |
| 梱包資材費 | −80 |
| 粗利 | 1,165 |
| 粗利率 | 30.66% |
損益分岐値引率(連立で解く):
- 変動コスト率 r = 0.08 + 0.03 + 0.01 + 0.06 + 0.03 + 0.015 = 0.225
- 固定コスト = 1,200 + 500 + 80 = 1,780
- 損益分岐価格 x = 1,780 ÷ 0.775 = 2,297円
- 損益分岐値引率 = (3,800 − 2,297) ÷ 3,800 = 39.6%
シナリオ比較:
| 値引率 | 価格 | 粗利 | 粗利率 |
|---|---|---|---|
| 0% | 3,800 | 1,165 | 30.7% |
| 10% | 3,420 | 871 | 25.5% |
| 20% | 3,040 | 576 | 18.9% |
| 30% | 2,660 | 282 | 10.6% |
| 39.6% | 2,297 | 0 | 0% |
詳細な検算(低粗利アパレル/高単価家電)は references/calculations.md 参照。
出力フォーマット
# 価格・粗利シミュレーション:[商品名]
## 1. 入力情報
- 販売価格:
- 仕入原価:
- 送料原価:
- モール:
- 各種コスト率:
## 2. 粗利コスト積み上げ
| 項目 | 金額 |
|---|---:|
| 販売価格 | |
| 仕入原価 | |
| 送料原価 | |
| モール手数料 | |
| ポイント原資 | |
| クーポン原資 | |
| 広告費 | |
| 決済手数料 | |
| 返品ロス | |
| 梱包資材費 | |
| その他 | |
| **粗利** | |
| **粗利率** | |
## 3. 損益分岐値引率
- 変動コスト率合計:○%
- 固定コスト合計:○円
- 損益分岐価格:○円
- 損益分岐値引率:○%
## 4. 値引きシナリオ
| 値引率 | 価格 | 粗利 | 粗利率 |
|---:|---:|---:|---:|
## 5. モール別比較(任意)
| モール | 手数料計 | ポイント等 | 合計コスト率 | 粗利 |
|---|---:|---:|---:|---:|
## 6. 価格弾力性チェック
- 元の粗利を維持するために必要な販売数増加率:○%
- 業界平均的な販売増は○%なので、粗利○のシナリオが現実的
## 7. 推奨価格と注意点
- 推奨:
- 二重価格表示の8週間ルール
- ポイント・クーポン併用時の実効値引率
品質ゲート
- 完全版粗利式の全項目を入力情報として確認した(または仮定値として明示)
- 「販売価格×率」で発生する変動コストと固定コストを分けて計算した
- 損益分岐値引率を連立方程式で正しく解いた(単純除算していない)
- 値引きシナリオ表(0%・10%・20%・30%・損益分岐)を作成した
- 価格弾力性チェックを行い、必要販売数増加率を提示した
- モール手数料率・ポイント原資率はキャンペーン期間と通常期で分けた
- FBA手数料・サイズ別配送料は実値での再確認を促した
- 二重価格表示の8週間ルールに触れた
エッジケース
- セール期間のポイント原資が通常時の2〜3倍 → 通常時とセール時で別シミュレーションを作成。
- FBA手数料が商品サイズで大きく変動 → 公式FBA料金表で実値確認。本スキルは仮定値での試算。
- モール手数料率がコース・ジャンルで変動 → 現在契約条件の実値に置き換えるよう促す。
- 返品率が高いカテゴリ(アパレル等) → 返品ロスの影響を大きく見積もる(販売価格×返品率×返品損失率)。
- 広告ROASが不明 → 業界平均(化粧品6〜10%・健食8〜12%・アパレル6〜10%)で暫定試算し、実値での再計算を促す。
注意事項
- モール手数料率・ポイント原資率・キャンペーン原資率は各モール公式・契約条件で実値確認。
- FBA手数料・配送料は商品サイズ・地域で変動。公式料金表で実値確認。
- 価格弾力性の「販売数増加率」は業界平均値であり、自社A/Bテストでの検証が必須。
- 二重価格表示は景表法の8週間ルール(直近8週間のうち4週間以上の実販売実績)。
- ポイント・クーポン併用時の実効値引率(「3,000ポイント還元+500円クーポン」で実質約23%引き等)を顧客にも開示する設計が望ましい。
references/ 一覧
references/calculations.md— 完全版粗利式・損益分岐・価格弾力性・検算例3本references/mall-cost-structure.md— モール別コスト構造・モール間比較references/pricing-strategy.md— 価格戦略パターンreferences/examples.md— ジャンル別実例
参考公式情報源
- 楽天市場 RMS「料金プラン」「システム利用料」
- Amazon Seller Central「販売手数料」「FBA料金」
- Yahoo!ショッピング「ストア出店者向け料金体系」
- Shopify「料金プラン」「Shopify Payments料金」
- 消費者庁「景品表示法」(二重価格表示)
ライセンス: MIT
詳細情報
- 作者
- 株式会社ALSEL
- ライセンス
- MIT
- 最終更新
- 2026/5/13